目は口ほどにものをいう

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  目は口ほどにものをいう  

 目の働きはいうまでもなく、「ものを見る」ということです。
 人は朝、目が醒めると、五感を通じて情報を収集します。 当然耳や鼻、触覚により情報収集も行うわけですが、情報収集量が一番多いのが目で見ることです。しかも、目の働きは単にものを見るだけではありません。古くからのことわざに「目はこころの窓」とあるように、目を通じて自分の感情や意識を伝えるという働きがあります。つまり、ものを見るということには、  
  1. 物の形や大きさを見極めて判断する「視力」
2. 光を感じその強さを判断する「光覚」
3. 色を見分ける「色覚」
4. 一点を注視して見る「視野」
 
の要素が含まれると同時に、それらを総合し、他人とのコミュニケーションを図るという働きがあります。
 しかし、目が疲れ、目の病気にかかった時、とりわけ視力障害が起こった時には怒りっぽく神経質になりやすくなります。なぜなら、見ることができないことによって外の状況が把握できず、自分の気持ちや考えを伝えにくくなることによって、心と心の交流が阻害され、大きなストレスになるからです。
 疲れ目は、専門的には「眼精疲労」といい、長時間同じ作業を続けたり、目を使い続けることで起こってきます。これは、身体の疲労ともよく似ていますが、同じ作業を繰り返し、酷使することで疲れがどんどん貯まってくるのです。それでは「眼精疲労」の原因にはどのようなことがあるのでしょうか。
  1. ドライアイ、目が乾燥する状態によるもの(60%)
2. 近視、遠視、乱視などの屈折異常や調節力障害によるもの(40%)
3. 緑内障などの目の病気を合併している時
 
などが考えられます。
 
(1) ドライアイについて
  ● 原因
私たちの目は、まばたきをすることで目の表面を涙で潤し、目が乾くのを防いでいます。しかし、連続してものを見続けると、まばたきの回数が極端に減って、涙の量も減ってしまい、目の表面をおおう涙の膜が不安定になります。この状態で長時間目を使っていると、目はさらに乾燥し、ドライアイとなってさまざまな症状を引き起こします。
 また、歳をとるとシワが増え、皮膚が乾いてくると同様に、涙も少しずつ減ってきます。一般には涙の量にもバランスがあり、普通は問題にならないことが多いのですが、バランスが崩れることでドライアイになることがあります。
 涙の量が少ないと、目に入った異物を洗い流すことができません。ドライアイになると、多くの人がその症状で悩んでいる花粉症のように、目に入った花粉を洗い流すことができずに、「目のかゆみ」がいつまでも続くことになります。
 
● 症状
ドライアイになると、
 
  1. 目が疲れやすくなる
2. 本を読んでいるとショボショボとなる
3. 目がほてってくる
4. 目がかゆくなる
5. 目ヤニが多く出る
6. 白目が充血する
7. たばこの煙で目がしみる
8. 朝、まぶたが開けにくい
9. 涙が出にくく、目が乾いた感じがする
 
などの症状が見られ、パソコンやテレビを見ていると、まぶしくなったり、疲れがひどくなって、字がぼやけてくるようになります。
(2) 近視、遠視などの屈折異常について
  ● 近視について
 目に入ってきた光は、角膜と水晶体を通り屈折して、網膜に像が写し出されます。目はピントを合わせるために、毛様体(もうようたい)で水晶体の厚さを調節し、虹彩(こうさい)で光の量を加減します。
 近視は屈折異常の一種です。目に入ってきた光が網膜の手前で像を結んでしまうので、物がぼやけて見える状態です。
 原因としては幾つか考えられますが、
 
1. 眼軸の長さが長すぎる場合
2. 角膜・水晶体の屈折力が強すぎる場合
などがあげられます。
 一般的には、成長過程で近視になる場合が多いのですが、環境も影響すると考えられています。勉強や読書、テレビの視聴やコンピュータゲームなどで、近くを見る作業を長く続けていると、目が疲れ、近視になりやすいといわれています。また、親が近視の場合、子供が近視になる可能性は比較的高く、遺伝的な要素が複雑にからんでいると考えられています。
● 遠視と老眼
 遠視と老眼は、どちらも凸レンズの眼鏡を使用するので、混同されがちですが、原因が違います。遠視は遠いところを見るときの屈折異常です。しかし、老眼は誰もがなる"目の老化"です。私たちの目の中で、水晶体はカメラのレンズに相当する働きをします。レンズとして光を集め、ピントを合わせる機能を備えていますが、この機能は加齢とともに低下し、水晶体の弾力性が弱まり、近いところを見る際に網膜にピントが合わなくなるという症状です。この状態がいわゆる老眼です。
 老眼の症状は、多少の差はありますが40歳前後から現れる、近いところを見るときだけの問題です。しかし、近くが見えにくくなっているのに無理をしていると、肩こりや目の疲れ、頭痛や吐き気などの症状が現れ、体調を崩す原因ともなります。老眼鏡などをかけたりして、できるだけ目をいたわることです。
 
(3) 緑内障とは
   緑内障とは、視神経が障害されることで、視野が狭くなる病気です。眼圧の上昇がその病因といわれています。
 眼球の中で、血液のかわりに栄養などを運ぶ「房水」とよばれる液体がたえずつくられています。この「房水」の圧力で目の形状が保たれています。これを眼圧と呼びます。このような「房水」は眼球内で、ほぼ一定の量で保たれています。ところが「房水」の出口の目詰まりや働きの低下で、つくられる量より出ていく量が減ってくると眼球内の圧力(眼圧)が高まり、視神経を傷つけるのです。
 日常生活においては、ものを見る場合は両目でカバーするため、異常に気づかないことも多く、暗点が拡大し、見えない範囲が広がり、視力も悪くなって日常生活に支障を来すようになって、初めて気付くことが多いようです。
 
 
(4) 老人性白内障
   老人性白内障は、超高齢化による平均寿命の延長による高齢者の増加に伴って、今後ますます増加が予測される目の病気です。
 水晶体は本来透明で、網膜に光を集めて物の像を結ぶ働きをもっています。しかし、その水晶体が濁ってくると、網膜に像を結ぶ働きが弱り、ものがかすんで見えるようになります。この水晶体の濁った状態を白内障といいます。
 老人性白内障になると、
 
  1. ものがかすんで見える
2. 濁った水晶体の部分で光が反射するので、
   光の強い戸外や逆光ではまぶしく、見えにくくなる
3. 高齢になるほど水晶体が黄色に着色し、
   水晶体の濁りが加わると、暗い所ではものが見えにくくなる
4. ひとつのものが二つ、三つに分かれて見える
 
などの症状がみられるようになります。

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